REPSOL HONDA RC211V 2002 Valentino Rossi#46

Hobby Japan 2003 7月号、Car Modeling Manual Vol.11掲載作品

(カウル内部の写真も追加予定です。)

■エンジン
 エンジン本体の左右のパーツを接着、接合線をペーパーで整えれば、マスキング等の必要は無く、塗装は楽に行える。エンジンブロックは黒鉄色+シルバーで、カムカバー、クランクケースはそれに茶、赤等を足して調色した。エキゾースト出口にスプリングのフックを取り付け、今回は0.3mmの割ピンを使用した。これだと穴あけが1ケ所で済むので。形状に手を加えたところと言えば、右側のクランクケースのオイルキャップ部。カウルを付けた状態でも見えるところなので、手を入れて実際の形状に近付けるようにした。各部に付く小さいボルトのモールドには中心にケガキ針で穴をモールドしてからシルバーで塗装、ボルト全部に中心からずれないように穴打するのはけっこう気を使うけれど、これで結構見栄えが良くなってくる。小ワザとしてバッテリー固定バンド&金具を0.1mmの洋白帯と0.25mmの洋白線で作ってみた。エンジン左側のパッドはポリパテで、クーリングラインにはエッチング製のホースバンドを追加、要所にさかつう製のボルト類を打ってディテールアップを施している。追加パーツとしてフロント3気筒のファンネル前にエアボックスの底部を0.3mmのプラ板で製作した。サイドカウルの内側にはダクトのパーツがあるのにエアボックスが無いのはちょっと寂しい気がしたので。
■エキゾースト
 ここは焼けの表現が見せ場。シルバーにゴールドを少量まぜた明るめのチタンゴールドをベースに吹き、クリアのオレンジ、レッド、ブルー、少量の黒で調色したブラウン系の色を吹き、次に薄めたクリアブルーを、最後にブラウンとブルーの境目にやはり薄めたクリアレッドを吹いて微妙なグラデーションを表現している。多少失敗しても上からまたベース色を吹けばやり直しが効くので失敗を恐れずにトライしてみて頂きたい。
 ジョイントスプリングはWAVE製の物を加工して使用、16ケ所程あるが効果的なポイントなので是非やっておきたいところである。フックにはこちらも割りピンを使用している。
 デカールで表現されているサイレンサー両端のリベットには全て金属製のピンを打ち込んでおいた。
■フレーム、スイングアーム
 綺麗なメッキが施されたパーツなのだが、少々光り過ぎの印象とパーティングライン処理のため、漂白剤につけてメッキを落としてからシルバーで塗り直してある。スイングアームとメインフレームの一部のみポリパテで裏打ちして平らに処理している。スイングアーム後端のチェーン引きはプラ板で作り直し、0.7mmの洋白線を通す。ユニットプロリンクサスの再現度はスバラシく、取り付けにビスを使う所も強度が増して良くなったところである。ステップ部分は下側をピンバイスで削り込み、ペダルはアルミパイプで作り直し、シフトリンケージも 金属線を組み合わせて作り直してある。
■フロントフォーク
 トップブリッジ周辺のクリップ部にそれぞれボルトを追加、ダンパー部分にはステンレステープを巻いた。今回よりブレーキキャリパーの裏側がパーツ化されているのが嬉しいポイント、しかも別体なので塗分けも楽である。ブレーキディスクも2分割され、塗分けが容易になった部分である。
 前後ホイールのセンターボルトはキットの丸ビスと市販の3mmナット(ハンズ等で入手可。)を加工して再現した。加工方法を説明すると、以下の通りとなる。
1.ビスをリューターにくわえて上面をヤスリで平らに削る。
2.中心にピンバイスを軽く当て、プラスのモールドを削っていく。0.6mm位から始めて徐々に大きくし、1.4mm位まで。(事故防止のため目のガードは忘れずに!)
3.中心の穴が円形になったらサイドを薄く削っていく。
4.ナットの厚みを1.2mmから半分程度の厚さまで削り込み、ビスにねじ込んでハンダ付けし、再度リューターにくわえて磨き込む。
 やってみると意外と簡単でかなり効果的なので、このサイズのナットが入手できればトライして見て欲しい。
 タイヤの表面のヤスリがけはセンター部のみとし、接地面と他の部分の質感の違いを表現してみた。
■カウル、タンク
 カラーリングはデカールで用意されているが、オレンジは残念ながら実際の色とはかなり違っているので、全て塗装で表現した。オレンジはクレオスの蛍光イエローに、蛍光オレンジを少量加えたもので、レッドは蛍光レッドをそのまま使用している。最初に白を吹いてマスキング、オレンジ、レッドの順に吹き、最後にメタリックブルーを吹く。悩み所のブルーなのだが、今回はベースにメタリックの粒子が荒い#90シャインシルバーを吹き、その上からクリアブルーを吹いて表現した。このブルーはタミヤのディープメタリックブルーを一旦ビンに移して放置し、メタリック成分を沈澱させて出来た上澄み部分。そのまま吹くとメタリック感が均一にならないのでこうすることによってきれいな質感が得られる。
 カウルを固定するビスであるが、やはりここもプラス頭を何とかしたいと言うことで、精密ネジ専門のメーカーさんにマイナス頭のビスについて相談したところ、「サイズ的には既製品では無いけれども、ある程度のコストで製作は可能です。」ということなので、思いきって発注することに。少々高く付いたが実際に使用してみるとこの通り全く見栄えが違うので作って正解だったなと思う。

SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送